【アーカイブ版】セイヨウ情勢 : 市民参加による外来種(セイヨウオオマルハナバチ)モニタリングと対策のためのリアルタイム情報共有サイト

- 最終更新日: 2015年12月28日
本サイトは更新を終了しました。北海道生物多様性保全活動連携支援センター(HoBiCC)が運営する新「セイヨウ情勢」をご覧ください。

【過去の情報】東川町で一斉排除活動を行いました!

発信日:2007年05月18日
発信者:菊池 玲奈
5月12日に行われた東川町での一斉排除活動にむけて11日から北海道へ。
その後、日高をまわり、15日の夜に無事に東京に戻りました。
「お天気」と「開花」。人間の努力ではどうにもならないこの2点には神様が
味方してくださり、「地域の皆さんのご協力」という最高の後ろ盾を得て、シーズン
初めの一番大切な行事を無事に終えることが出来ました。
 
私たちが主催した12日の行事のほか、5月9日には、士幌町で環境省やJAの
方との協働による排除活動が。13日には上川支庁の主催による「春の自然教室
~自然歩道を歩いて、外来バチの防除にチャレンジ~が。それから、14日~16日
には、北見市のワッカ原生花園での植生調査とセイヨウの捕獲が行われたとのこと。
各地での活動、本当におつかれさまです。地域の皆さんの思いに、感謝です。
 
★ 5月12日・東川町羽衣公園での女王バチ一斉捕獲のご報告 ★
 
5月12日の土曜日。おりしも桜は満開、お花見日和。
・・・にも関わらず、64名もの方にお集まりいただき、東川町の羽衣公園で
女王バチの一斉捕獲活動が行われました。
 
 
ここの公園は、エゾムラサキツツジが大量に植栽されています。花の時期が
あたるかどうかは、運次第。行事前の1週間は、心配で夢に見るほどでしたが、
おかげさまでツツジは満開!
公園に着くなり、「我先に!」とツツジに向かって散っていく参加者の皆さん。
頼もしい限りです・・・。
 
 
小さな子ども達も大活躍!腕には、北海道庁が作成してくださった
「セイヨウバスターズ」の腕章が光ってます。
 
約1時間強の捕獲の後、みなで捕獲したセイヨウを持ち寄って、カウントしました。
結果はなんと306頭!うち、25頭が営巣に成功した証の「花粉ダンゴ」を
つけていました。
 
 
 
行事も大成功でしたが、何よりも嬉しかったのは、地域の方たちの中に「セイヨウ」の
活動がどんどん広がっていっていること。
前の日に事前の下見で羽衣公園に行ったところ、地元モニターのSさんがセイヨウ捕獲の
真っ最中。山岳ガイドのSさんは、羽衣公園で毎日百頭単位で女王バチを捕獲してくだ
さっていたのです。
また、東川町在住のご夫婦やご近所の主婦の方が中心となり、町にお願いして
セイヨウの活動のための腕章も完成。
 
 
そういった毎日の捕獲の努力のおかげなのか(私たちはそう思っています)、昨年は羽衣
公園で2時間で数頭しか見られなかった在来の「エゾオオマルハナバチ」を、今年はかなり
見ることができました。また、行事の後に上川支庁で行われたセミナーにも、たくさんの
方にご参加いただきました。ありがとうございました。
 
頑張れ!エゾオオマル!
 
2007年の手引きでもご紹介していますが、4月~6月末までの徹底的な捕獲は、
一番効果的です。さらにこの時期はそれほど花が多くないため、羽衣公園のように
マルハナバチが好きな花が大量に植栽されている場所などは、集中的に利用される
ことが考えられます。エゾムラサキツツジ、菜の花、アセビ、エゾエンゴサク・・・皆さんの
地域で、そういった花がたくさん集まっている場所はありませんか?ぜひ網を片手に、
観察をお願いいたします!
 
★ 北見市からのメール ★
 
昨年、市民の皆さんと一緒にたくさんの巣を掘り出してくださった北網圏文化センターから
下記のようなメールが届きました。大雪山のお花畑、道東の原生花園、世界遺産知床・・・
北海道の誇る有数の自然に、セイヨウの群れ飛ぶ姿は、見たくありません。
広い北海道。まだまだモニターのいらっしゃらない地域も沢山あります。置き換わりが進んで
しまった地域では、なおさらのこと、たくさんの方のご協力が必要となります。
どなたか、捕獲活動にご協力いただけそうなお知り合いはいらっしゃらないでしょうか?
ぜひ、お知り合いの方にも、活動への参加の呼びかけをいただければと思います。
 
===
 
14~16日までワッカ植生調査とセイヨウの排除活動をしてきました。
市民と150頭ほどのセイヨウを排除してきました。在来種との比率は90%を
超え、完全にセイヨウに置き換わっています。
エゾエンゴサクは盗蜜で穴だらけ、蝦夷地はヨーロッパになってしまったかのよ
うでした。海岸の風の強い中、セイヨウは花から花へ元気欲飛び周り、エゾオオ
マルは花粉団子も付けず、ヨタヨタと花から花へ徒歩で訪れている姿に胸が張り
裂けそうな思いになりました。
北見市内も70%以上はセイヨウに置き換わってしまっているようです。
世界遺産知床からも情報はいりました。かなりの数がいるようです。
===
 
繰り返しになりますが、これから6月末までが、今年の活動の勝負の時期!
6月16日、17日には、フラワーソンと連携した調査も行われます。
今シーズンも始まったばかりですが、どうぞ皆様、よろしくお願いいたします。