【アーカイブ版】セイヨウ情勢 : 市民参加による外来種(セイヨウオオマルハナバチ)モニタリングと対策のためのリアルタイム情報共有サイト

- 最終更新日: 2015年12月28日
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【過去の情報】セイヨウの慰霊祭、無事に行われました

発信日:2007年11月15日
発信者:菊池 玲奈
たちの悪い風邪がはやっているようですが、皆さん、お元気ですか?
私は北海道行を前に風邪をひいてしまい、咳のしすぎで背中が痛いです・・・。
現地でお会いした皆様には、ご心配をおかけしてすみませんでした。
 
11月10日に東川町、旭川町で開催されたセイヨウの慰霊祭と、報告会。
たくさんの方にご参加いただき、無事に終えることができました。
すぐにご報告を、と思っていたのに、遅くなってしまいごめんなさい。
早速、報告に移りたいと思います。
 
☆ 素晴らしい青空の下「手作りのセイヨウ慰霊祭」が行われました ☆
 
「セイヨウへの対策は、やらなければならないこと。でも、ハチそのものには
罪はない。せめて、みんなでセイヨウの冥福を祈れないか」そんなモニターさん
たちの一言からはじまった、慰霊祭への道のり。
「慰霊碑は誰がつくるのか」「費用はどうするのか」「場所はどうするのか」・・・
不安に思っていたのは、私ばかり。
「お墓の準備・整備は、大雪と東川町の自然を守る会で行いますので、
ご安心ください。素朴な墓標、皆様の意見とお持ちの技術、特技を
活かさせていただきます」というモニターさんの力強い言葉に、一切をお任せ
しました。
東川町が家畜墓地の一角に「セイヨウオオマルハナバチの慰霊花壇の設置」の
ための使用許可を出してくださり、立派な慰霊碑が完成しました。
 
慰霊碑は、忠別川のほとりの明るい木立の中にあります。碑の後ろには
桜の木と、今回植えてくださった数本のエゾムラサキツツジ。
碑は、地元のNPO「大雪山自然学校」の事務所で11月3日、皆さんで
手作りしてくださいました。
材料もすべて、主旨をお話しして、地元の方から譲っていただいたとのこと。
什器をつかっての碑の建立、お庭のお花の植え替え、みんなみんな、モニター
さんとそのお知り合いの方の「てづくり」です。
 
お天気が心配でしたが、慰霊祭当日は穏やかな晴れ。澄んだ秋の
青空の下、朝9時半からの開催だったにもかかわらず、東川町内のみならず、
旭川、小樽、上士幌などからお越しの方も含めて、50名近くが集まって
くださいました!
 
 
関係者からのスピーチの後、セイヨウへの思いの朗読が行われ・・・
 
東大に保管していたセイヨウの標本を埋葬させていただきました。
(2万頭弱のセイヨウを土に返すことができました)
 
 
 
 
参加者のみんなで献花を行い、
 
 
最後は「千の風になって」の歌が捧げられました。
 
慰霊碑には「セイヨウオオマルハナバチの碑 故郷に帰り幸せに
花を飛び回っていますように」という言葉が添えられています。
 
人間が連れてきたセイヨウの命。セイヨウによって脅かされてしまっている
在来マルハナバチや植物の命。
セイヨウそのものには罪はありませんが、人間が引き起こしてしまったこと
だからこそ、私たち自身がきちんと現実をみつめ、責任をもって対策をして
いかなければならないことだと思います。
 
今、日本に定着しているとされる外来種は、2,000種以上といわれています。
もう「セイヨウ」のような存在が、これ以上日本の自然の中に増えていかない
ことを、強く、強く、望みます。