【アーカイブ版】セイヨウ情勢 : 市民参加による外来種(セイヨウオオマルハナバチ)モニタリングと対策のためのリアルタイム情報共有サイト

- 最終更新日: 2015年12月28日
本サイトは更新を終了しました。北海道生物多様性保全活動連携支援センター(HoBiCC)が運営する新「セイヨウ情勢」をご覧ください。

【過去の情報】新女王バチ、飛び始めています!

発信日:2007年08月07日
発信者:菊池 玲奈
予定通り7月30日から8月5日まで、東川町、旭川市界隈での調査を終え、
東京に戻りました。
東京は、暑~~い!!! 北海道も日差しは強烈で「焦げる」ような暑さ
でしたが、東京の暑さは「蒸し風呂」。日陰に入ろうが、情け容赦なく熱気が
追いかけてきます。マルハナバチの羽音が涼しい?北海道に戻りたいです。
 
★ 「セイヨウオオマルハナバチバスターズ」の募集が始まりました ★
 
すでに、新聞などでご存じの方も多いと思いますが、北海道庁が「セイヨウ
オオマルハナバチバスターズ」の登録を呼びかけています。
私たちが昨年から皆さんにお願いしてきた「マルハナバチ監視活動」とは
違う枠組みで、新しい取組が始まるの?という問い合わせをいくつかいた
だきましたので、この場を借りて、ご説明させていただきますね。
 
2006年9月に特定外来生物に指定されたのに伴い、今年5月、北海道庁で
セイヨウに対する「防除実施計画」が策定されました。「セイヨウオオマル
ハナバチバスターズ」は、この防除活動の従事者としての呼び名で、
一般の方にも広く、ボランティア参加・登録を呼びかけています。
登録をすることで、北海道庁からは「防除従事者証」の発行、「捕獲活動の
時につける腕章」の貸し出しが行われます(法律に基づいて行われている
活動ですよ、というお墨付きが与えられる、といえるかもしれません)。
 
北海道庁の方とご相談のうえ、「セイヨウバスターズ」に登録された方の
活動の内容も、当面、基本的にこれまで東大がお願いしてきた「監視活動」と
同じ枠組みで進めていただけることになりました。手引きの内容、活動の方法、
標本の送付などの方法は変わりません(登録のために必要な「研修」の
資料も、東大が作成した「監視活動の手引き」を使用していただいています)。
 
これまで、活動の現場で「怪しまれるので、何をやっているのか、対外的に
きちんと説明できるような腕章がほしい」「お墨付きがほしい」といった声を
たくさん頂きました。バスターズの制度ができたことで、ようやく実現されます
(北海道庁さん、ありがとうございます!)。
 
腕章の写真はこちらから!
 
ぜひ皆さんも、バスターズにご登録ください。
登録はこちらから!
 
 
★ セイヨウの捕獲頭数が、12,000頭を超えました ★
 
今日現在、こちらで把握している活動ご協力者の方は、280名。
昨年の218名から、さらに大きく増えました。
たくさんの方にご協力いただき、ありがとうございます。
それに伴い、これまで確認されなかった地域でも、セイヨウが確認されて
きています。
7月25日には、とうとう羅臼町からも情報が届きました・・・
 
(報告をいただいたモニターさんから送られてきたセイヨウの写真)
 
今日現在の集計を添付いたしました。ぜひ、ご覧ください。
 
 
★ オスバチ、巣、新女王バチ、情報が次々届いています ★
 
そろそろ、新女王バチやオスバチの報告が届いています。
「オスバチと働きバチはどうやってみわけるの?」というご質問をいただきます。
オスバチのほうがちょっと体が大きい、触覚が長い、などの特徴があるにはありますが、
次のような手順で見分けていただくと、確実です。
 
1.花粉ダンゴの有無を調べる → ついていれば、働きバチ(オスは、花粉を集める
  ための花粉かごをつけていません)
 
2.(花粉をつけていない場合) 針の有無を調べる。
  → ぱっと見で見分けるのは難しいのですが、蓋付きの透明ないれもの(ガラス瓶など)
     にいれて、しばらく観察してみてください。働きバチの場合、針を出し入れするのが
     確認できます。オスは針がありませんので、出しません。
 
興味のある方は、ぜひ観察してみてくださいね。
 
また、巣の報告も相次いでいます。
恵庭では、2年前から活動に参加してくださっているEさんたちが、河川敷で巣を発見。
女王バチの発生のまえに、無事に巣を掘り出してくださいました。
私たちも今回の滞在中、旭川市在住のI ご夫妻の情報のご提供により、スタッフが巣の
掘り出しに挑戦しました。
 
 
物置の中に営巣していたもので、巣材ごときれいに持ち帰ることができましたので、時間が
できたら解体のうえ、その様子を皆様にもご紹介したいと思います。
Iご夫妻、上川支庁のTさん、同庁のTさん、研究室のSさん、おつかれさまでした。
 
★ 皆様にご紹介 ★
 
1. 昨年からずっとこの活動に協力してくださっている「雨竜沼湿原を守る会」の佐々木さんから、
   湿原の生態系を守るための、外来植物のぬきとり行事のご案内をいただきました。
   セイヨウだけではない、身近な外来種問題。大切な自然を守るための、地道な努力。
   ぜひ、お近くにお住まいの方は、ご参加ください!(詳細は添付のご案内を参照のうえ、
   直接佐々木さんにお問い合わせください)      
 
2. 今回、羅臼からのご報告をくださったのは、実は私が大好きな大好きな、H.P.を管理されている
   方でした。マルハナバチたちの愛らしい写真がたくさんあり、四季を彩る美しい風景あり。
   ずっとそうやって地域の自然を見守ってくださっていただけに、今回のセイヨウの侵入もいち早く
   見つけてくださったのですね。
   在来マルハナバチたちのかわいらしい写真を、たくさん見ることができます。ぜひ、ごらんになって
   ください!